
車検証は2023年1月4日(軽自動車は2024年1月)から電子車検証に切り替わり、券面には有効期間、使用者の住所、所有者の情報が載らなくなりました。補助の書面である「自動車検査証記録事項」の窓口での配布は、券面が変わらない検査手続きでは2025年12月末に終わっています。工場は、ICタグを読む道具と、満了日を台帳で持つ運用を用意します。
何が変わるか
電子車検証とは、A6相当の厚紙にICタグを貼った車検証です。券面には、変更登録などで書き換わらない基礎的な情報だけが印刷され、それ以外の車検証の情報はICタグに記録されます。有効期間、使用者の住所、所有者の情報は、国土交通省の「車検証閲覧アプリ」でICタグを読んで確かめます。預かった車検証を見て台帳に書き写す、車検証のコピーで満了日を確かめる、という受付のやり方は通りません。継続検査では券面が変わらないため、委託を受けた記録等事務代行者がICタグを書き換えれば、運輸支局などへ出向かずに済みます。
| 場面 | 紙の車検証のころ | 電子車検証 |
|---|---|---|
| 満了日と所有者の確認 | 券面を見る | 車検証閲覧アプリでICタグを読む |
| 台帳への登録 | 券面を見て打ち込む | 読み取った情報を取り込む。手入力もできる |
| 控えの書面 | 車検証のコピー | 自動車検査証記録事項(アプリからPDFで出力、または運輸支局の印刷端末) |
| 継続検査のあと | 窓口で新しい車検証を受け取る | 記録等事務代行者がICタグを書き換え、検査標章を印刷できる |
いつから
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2023年1月4日 | 登録車の電子車検証の交付が始まる。車検証閲覧アプリの利用開始 |
| 2024年1月 | 軽自動車の電子車検証の交付が始まる |
| 2024年4月 | 運輸支局などに自動車検査証記録事項の印刷端末を設置 |
| 2025年4月1日 | 車検を満了日の2か月前から受けられるようになる |
| 2025年12月末 | 券面の記載が変わらない検査手続きで、記録事項の窓口配布が終了 |
| 2027年12月末 | それ以外の手続きでも、記録事項の窓口配布が終了 |
整備工場がやること
- 読み取る道具をそろえるパソコンはWindows 11にICカードリーダをつなぎます。スマートフォンはNFC対応の機種で使えます。iPadはNFCが無いため動作の対象外です。
- 受付の最初に読むと決める車検証閲覧アプリは、車検証の本体が手元に無いと読めません。預かった直後に読み、返す前に取り込みを終えます。
- 整備システムへの入れ方を決めるアプリで出力したファイルの取り込み、アプリとのAPI連携、二次元コードの読み取り、手入力のどれを使うかを決めます。
- 満了日を台帳で管理する券面に満了日が無いため、読み取った日付を台帳に持ちます。車検は2か月前から受けられるので、案内を出す時期も見直します(車検が2か月前から受けられるようになって変わる案内の時期)。
- 記録事項が要るお客さまへの案内を用意する窓口での配布が終わった手続きでは、アプリからPDFで出すか、運輸支局などの印刷端末で印刷します。車に備える義務はありません。
- 記録等事務代行を検討する自社でICタグの書き換えと検査標章の印刷まで行うかを決めます。制度は記録事務代行とは(整備工場向け)で確かめられます。
整備システムでの対応
整備システム・整備ソフト DREAM POWER は、電子車検証の交付が始まった2023年1月に、車検証閲覧アプリで出力したJSONファイルの取り込みに対応しました。2024年4月からは閲覧アプリとのAPI連携が加わり、アプリでICタグを読んだあと、車両登録の画面に電子車検証管理番号を入れて「取得」を押すと、車検証の内容が入ります。ファイルを保存して選ぶ操作は要りません。NFC対応のスマートフォンの閲覧アプリからも連携でき、軽自動車にも対応しています。2026年9月7日に国の側の仕組みが切り替わったため、API連携にはVOL651以降が必要です。公式サイトの取込項目(2023年7月時点)には、車台番号、所有者と使用者の氏名と住所、有効期間の満了日、備考情報が含まれます。二次元コードの読み取りにも対応しますが、リーダーは指定の機種に限られます。車検管理の機能では、車検や点検を迎える車を一覧にして、お客さまへ案内できます。
制度対応を、システムにまかせる
満了日が券面から消えたので、読み取りと台帳を別々にしていると、案内の漏れが出ます。受付で1回読んだ情報を、車検の案内までつなぐ画面をデモでお見せします。
よくある質問
- 車検証のコピーを預かれば足りますか。
- 足りません。券面には有効期間と所有者の情報が無く、閲覧アプリはコピーからは読めません。本体を預かって読み取るか、自動車検査証記録事項を一緒に預かります。
- 自動車検査証記録事項はもうもらえないのですか。
- 窓口での配布は、券面の記載が変わらない検査手続きで2025年12月末に終わり、それ以外の手続きも2027年12月末で終わります。その後も、車検証閲覧アプリでPDFを出すか、運輸支局などの印刷端末で印刷できます。
- iPadで電子車検証を読めますか。
- 読めません。iPadはNFCを搭載していないため、車検証閲覧アプリの動作の対象外です。NFC対応のスマートフォンか、ICカードリーダをつないだWindowsのパソコンを使います。
- API連携は工場が国に申請するのですか。
- 車検証閲覧APIの利用には国土交通省への申請と承認が要ります。工場ごとの手続きが要るかどうかは、使う整備システムの提供元に確かめてください。
くわしい解説
取り込みの4つの方法と画面の手順は電子車検証の情報を整備システムに取り込む方法に、読み取った情報を見積書と記録簿に使う受付の流れは電子車検証の読み取りを見積書と記録簿に使うにまとめています。
- 車検案内はがきはいつ出す?発送時期の決め方車検・点検案内ハガキ発送代行
- 継続検査OSS(車検の電子申請)の流れと必要書類ワンストップサービス.com
出典
- 国土交通省 電子車検証特設サイト「事業者の方へ」:https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/business/
- 国土交通省 電子車検証特設サイト「よくあるご質問」(電子車検証、自動車検査証記録事項の配布終了時期):https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/business/faq/
- 国土交通省 電子車検証特設サイト「車検証閲覧アプリについて」(動作環境):https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/business/application/
- 国土交通省 電子車検証特設サイト「『自動車検査証記録事項』印刷端末の設置について」:https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/news/036/
- 国土交通省「車検証閲覧アプリのAPI連携について」:https://www.denshishakensho-portal.mlit.go.jp/assets/files/About_API_Linkage_for_Vehicle_Inspection_App.pdf
- 軽自動車検査協会「自動車検査証の電子化について」:https://www.keikenkyo.or.jp/information/computerization/
- 国土交通省 報道発表「来年4月より、車検を受けられる期間が延びます」(令和6年6月25日):https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha02_hh_000645.html
- 日本カーネット公式サイト「電子車検証と連動」:https://www.j-carnet.co.jp/system/maintenancesystem/%E9%9B%BB%E5%AD%90%E8%BB%8A%E6%A4%9C%E8%A8%BC%E3%81%A8%E9%80%A3%E5%8B%95
- 日本カーネット公式サイト「整備システム」:https://www.j-carnet.co.jp/system/maintenancesystem
整備システム・整備ソフト DREAM POWER の対応時期と操作は、日本カーネット提供資料(サポート資料)によります。