タイヤを扱う整備士
2027.1.1整備士資格の新制度が施行

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2027年からの自動車整備士資格の新制度

工場への影響

更新日 2026年10月11日

自動車整備士の資格は、2027年(令和9年)1月1日に施行される新しい自動車整備士技能検定規則で、一級・二級・三級が「総合」と「二輪」の2区分にまとまります。新しい試験は最短で2027年3月、一級は2028年3月から始まる予定です。工場がやることは、在籍する整備士の資格の棚卸しと、これから受験する人がどちらの試験を受けるのかの確認、そして検査員と整備主任者を誰に任せていくかの計画づくりです。

何が変わるか

変わるのは資格の区分です。いまはエンジンの種類や分野ごとに分かれている一級・二級・三級が、電子制御装置の内容を含む「総合」と、「二輪」の2つに整理されます。特殊整備士は、電気装置と車体の2つに電子制御の内容が加わり、名前も変わります。国土交通省が2022年5月25日に公布した自動車整備士技能検定規則の改正によるものです。

級いまの資格新しい資格
一級一級大型、一級小型、一級二輪一級自動車整備士(総合)、一級自動車整備士(二輪)
二級二級ガソリン、二級ジーゼル、二級自動車シャシ、二級二輪二級自動車整備士(総合)、二級自動車整備士(二輪)
三級三級自動車シャシ、三級自動車ガソリン・エンジン、三級自動車ジーゼル・エンジン、三級二輪三級自動車整備士(総合)、三級自動車整備士(二輪)
特殊自動車タイヤ、自動車電気装置、自動車車体自動車タイヤ、自動車電気・電子制御装置、自動車車体・電子制御装置

国土交通省の資料では、一級(総合)、二級(総合)、電気・電子制御装置、車体・電子制御装置の4つが「電子制御の内容を含む資格」とされています。あわせて、一級の学科試験にあった口述試験は廃止されます。

資格の再編とは別に、2025年7月8日には受験に要る実務経験が短くなりました。実務経験だけで受ける場合、二級は三級合格後3年から2年へ、三級は1年から6か月へ、特殊整備士は2年から1年4か月へ短縮されています。高校を出て入社した人が二級を取るまでの期間が1年縮まったことになり、若手の育成計画を前倒しできます。

いつから

時期内容
2025年7月8日(施行済み)二級・三級・特殊整備士の受験に要る実務経験を短縮。整備主任者研修と自動車検査員研修の座学はオンラインでも受けられるようになった
2027年1月1日新しい自動車整備士技能検定規則の施行
2027年3月(最短・予定)新しい規則による試験の開始
2028年3月(最短・予定)一級の新しい試験の開始
2029年4月1日自動運行装置(レベル3・4)を備えた自動運転車の検査を行う自動車検査員は、一級自動車整備士の資格を持つ人から選任する

2029年4月の検査員の要件には経過措置があります。施行日の時点で自動運転車の検査を行っている指定工場は、4年の間、二級の検査員にも検査を任せられます。それ以外の車の検査は、これまでどおり二級の資格を持つ検査員が担当できます。講習や試験の切り替えの日程は会場によって違うため、所属する都道府県の自動車整備振興会の案内で確かめてください。

整備工場がやること

  1. 在籍する整備士の資格を一覧にする氏名、持っている級と種類、合格した年、整備主任者や自動車検査員への選任の有無を1枚にまとめます。誰が抜けると認証や指定の要件を割るのかが、この表で見えるようになります。
  2. 受験予定者が受ける試験を確かめる2027年3月以降は、いまの試験と新しい試験が並ぶ時期があります。養成課程や講習をいつ修了したかで受ける試験が変わるので、本人まかせにせず、振興会の案内を工場として確かめます。
  3. 受験の時期を前倒しする実務経験が短くなったので、三級は入社から6か月、二級は三級合格から2年で受験資格に届きます。入社年ごとに、いつ誰が受けられるかを書き直します。
  4. 検査員の一級取得を計画に入れる指定工場で自動運転車の検査を続けるつもりなら、2029年4月までに一級を持つ検査員が要ります。経過措置の4年を使う場合も、終わる年から逆算して受験者を決めておきます。
  5. 研修をオンラインで受ける段取りを決める整備主任者研修と検査員研修の座学は、ライブ配信や動画配信でも受けられます。実技は対面のままです。繁忙期に人を出せない工場は、受講の方式を振興会に確かめます。
  6. 選任届の内容を見直す整備主任者と自動車検査員は、選任や変更の日から15日以内に届け出ます。資格の一覧と届出の内容が合っているかを、この機会に突き合わせます。

整備システムでの対応

この制度は人の資格の話で、見積書や記録簿の様式が変わるものではありません。そのため、整備システムの側で設定を変えたり、新しい機能を入れたりする作業は起きません。変わるのは業務の流れのうち、人の配置にかかわる部分です。完成検査と保安基準適合証の交付は自動車検査員、特定整備の統括と特定整備記録簿の記載は整備主任者の役目なので、資格を持つ人が減ると、その人に書類仕事まで集まります。

資格者の時間を空けるには、帳票づくりの手間を減らすのが近道です。日本カーネットの公式サイトには、指定整備記録簿を作るシステムについて、車検証の内容から検査基準を判定し、記入漏れや基準値から外れた数値を警告で知らせるチェック機能があると書かれています。資格制度そのものへの対応機能ではないので、育成の計画とは分けて考えてください。

制度対応を、システムにまかせる

資格を持つ人が限られる工場ほど、検査員や整備主任者を書類づくりから離す工夫が効きます。記録簿や請求書の作成にかかる時間を、資料とデモで確かめてください。

資料請求・デモの申込(無料)

よくある質問

新しい試験はいつから始まりますか。
新しい自動車整備士技能検定規則は2027年1月1日に施行され、試験は最短で2027年3月、一級は2028年3月から行われる予定です。日程は実施団体と各地の自動車整備振興会の発表で確かめてください。
二級を受けるのに要る実務経験は何年ですか。
実務経験だけで受ける場合、三級に合格してから2年以上です。2025年7月8日の改正で3年から短くなりました。三級は6か月以上、特殊整備士は1年4か月以上です。
二級の検査員は、これからも車検の検査を続けられますか。
続けられます。一級に限られるのは、2029年4月1日以降に自動運行装置(レベル3・4)を備えた自動運転車を検査する場合です。施行日の時点でその検査を行っている指定工場には、4年間の経過措置があります。
電子制御装置整備の整備主任者には誰を選べますか。
道路運送車両法施行規則では、一級整備士(一級二輪を除く)か、二級整備士などで運輸支局長が行う講習を修了した人とされています。分解整備を行う事業場では、一級か二級の整備士から選びます。

くわしい解説

資格の種類ごとの受験資格と新旧の区分の対応は、自動車整備士の資格とは(種類・受験資格と2027年からの新しい資格制度)に表でまとめてあります。持っている級ごとに就ける役割は整備士の資格を取ったあとの進路で、選任届の書き方は整備主任者になるにはで確かめられます。

出典

確認日 2026年10月11日。試験の日程と講習の切り替えは、今後の発表で変わることがあります。

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